例えばうつ病患者が診断書を書いてもらうよう医師に相談すると、うつ病と書いて良いか、あるいは自律神経失調症とするのが良いか、と反問されることがあります。自律神経が乱れるとうつ病を起こし易くなるので、両者の関連性は高いものがあります。それではどのような状態を、自律神経失調症というのでしょうか。

端的に言えば、交感神経と副交感神経のバランスが身らだれることを刺します。交感神経は、人が活動中に活発化する神経であり、意欲的に仕事をしたり、遊んで楽しむ時に支配的となります。一方副交感神経は、人をリラックスさせ、ゆったりとして落ち着いた気分にさせたり、休息・睡眠の際に支配的になります。どちらも重要な神経であり、働きが正反対であることから自然なバランスを示している状態が理想的です。

しかしそれらが崩れる原因は、現代人の生活様式にあります。街は24時間煌煌と灯りが灯り、工場では3交代制と称して週替わりで勤務時間帯をずらして、昼夜逆転を強います。また本来はゆったりと休んで過ごすべき夕食後のくつろぎも、テレビ・インターネット・ゲーム・スマホなどでついつい時間を費やし、視力を刺激したまま夜中過ぎまで過ごしてしまいます。こうなると本来リラックスさせるための副交感神経が本来の力を発揮せず、交感神経が支配的になります。

このような状態を矯正しないと、睡眠障害やうつ病をはじめとする精神疾病に陥る可能性が高くなります。また日中も疲れ気味になり、集中力を切らすことで仕事でミスを起こしたり重要な判断を誤ったり、あるいは怪我や事故の原因になることもあります。